実印のサイズの選び方
こんにちは。小林大伸堂5代目印鑑彫刻士の小林稔明です。
印鑑のサイズは、用途や男女性別によってそれぞれ適した大きさがあります。この記事では、印鑑を作る上で知っておくと役立つサイズのお話しをします。
おすすめの実印サイズについて
◆一般的なサイズは?
女性用実印は13.5~15㎜、男性用実印は15㎜~18.5㎜ が一般的なサイズです。重要な契約に用いられる大切な印鑑であることから、より太く存在感のあるサイズが好まれます。会社経営者や代替わりで印鑑を新しくされる方、新規事業を興される方などは、更に大きなサイズを選ぶこともあるようです。
◆男性用実印のサイズ
世帯主として実印を使用する機会が多いのが男性です。そのため、風格のある16.5㎜がおすすめです会社を興すなど独立起業される方なら、対外的に信用を置いてもらえる18㎜以上が良いでしょう。
◆女性のサイズ
名前のみで彫刻することからも、控えめな大きさがおすすめです。一般的なサイズは13.5㎜です。女性用実印は「名前のみ」で彫刻しますが、一家の長や会社役員など重要な役割を担う立場の方は男性同様フルネーム彫刻となります。その場合は男性同様に大きめの16.5㎜が良いでしょう。
自治体で定められた実印サイズ
実印は既定のサイズが定められています。自治体ごとに規定は異なりますが、概ね8㎜以上~25㎜以内のサイズが実印として登録できるサイズとなっています。小さすぎるサイズの実印ですと銀行印や認印と間違えたり印鑑登録できない場合もあったり、フルネームを彫刻しにくいといったことから、13.5㎜~24㎜ のサイズから選ぶとよいでしょう。
男性用と女性用のサイズについて
一般的には、男性用印鑑は女性用印鑑より一回りほど大きなサイズで作る傾向があります。
もちろん年齢や社会的立場、お好みなどから一概には申せませんが、どっしりとした大きな印影は男性用に、控え目な少し小さめな印影は女性用に、向いていると考えられます。
特に実印の場合、男性はフルネームで彫刻いたしますので文字数の点からも大き目のサイズがおすすめです。一方女性用実印は「名前のみ」で彫刻いたしますのであまり大きすぎるサイズはバランスがとりにくいということもございます。 一家の長や会社役員などを担われる女性の方はフルネームで彫刻することもございますので、その場合は男性同様大き目サイズが良いと言えるでしょう。
印鑑サイズの豆知識
印鑑のサイズは、長さは60㎜、直径は10.5㎜や13.5㎜といったサイズで統一されています。一見中途半端にも思えるサイズですが、これは、昔の尺貫法(しゃっかんほう)の名残りによるものです。
尺貫法の寸法は、1寸=10分 =3.03cm =30㎜ となっています。
印鑑の長さは 2寸丈 = 60㎜が主流です。(かつては1寸5分 = 45㎜ が流行したこともありましたが・・・ )
印鑑の直径は、
3分半(さんぶはん) ⇒ 10.5㎜
4分(よんぶ) ⇒ 12㎜
4分半(よんぶはん) ⇒ 13.5㎜
5分(ごぶ) ⇒ 15㎜
というように直径が1.5㎜ずつ大きくなっていくのです。
ちなみに、お札の表裏にはそれぞれ印影が印刷されていることをごぞんじでしょうか?表の「総裁之印」と印刷された印影は、直径15㎜。裏の「発券局長」と印刷された印影は、直径13.5㎜なんです。
印鑑のサイズ感が分かりにくい場合は目安にしてみられると良いでしょう。