「相伝」とは、日刊県民福井さんが「老舗を受け継ぐ後継者」にスポットを当てて取材されている記事です。
今回の取材を受けて、これまでやってきたことが繋がっていたことに気づかされました。
僕は5代目ということで、長い目でみると127年続いていること自体が繋がりです。
僕自身の経験における「繋がり」にスポットをあててお話すると、
最初に就職したのが、大阪の老舗宝飾店でした。就職活動をしていた最中、宝石印鑑を専門的に扱うローズストーンという店舗ができたのも、宝飾店に就職して勉強させてもらおうと思ったきっかけです。
宝飾店にて、ジュエリーコーディネーターの資格を取得した後、4代目であり父と同じ師匠のもと金沢にて、印章彫刻の修行を行い、印章彫刻士の国家資格を取得しまし、小林大伸堂で働くようになりました。
印鑑業界とは畑違いの宝飾店で得たことが、まずはじめに行った「プロポーズ印鑑」に繋がりました。
プロポーズ印鑑の記事はこちら
宝飾店に勤務していた際、ブライダルコーナーを担当していたのですが、実に8割以上の方が、カップルで婚約指輪を選びにこられていました。
婚約指輪(エンゲージリング)といえば、プロポーズのサプライズで、男性が渡すアイテムの定番と思っていたので、とても驚きました。
同時に、婚約指輪が二人で選ぶものになったということは、プロポーズでサプライズとしてプレゼントするものに困っている人がいるのではないか?と想像しました。
そこで、「婚約指輪以外のプロポーズアイテムに宝石印鑑を」と題してプロポーズ印鑑をプロモーションしたところ、3年後くらいには多くのお問い合わせを頂くようになりました。
認知度こそ低いですが、婚約指輪以外のプロポーズアイテムをお探しの方にとって、非常に需要の高いアイテムだと確信し、ホームページ内に掲載すると、定期的に全国から注文がはいるようになり、近隣地域だけでなく、わざわざ東京から実店舗に来られる方もではじめました。
ローズストーンの店づくりは、印章店とは一線を画すものとなっており、どちらかといえば宝飾店を彷彿とさせる店づくりであり、接客を心がけています。
このことから、プロポーズ印鑑をサプライズであつらえに実店舗に来られるお客様にとって、非常に満足度の高いおもてなしができていると自負しておりますし、全力でプロポーズのあと押しをさせて頂いております。
この接客スタイルが認められ、近年では東京の松屋銀座での受注販売会を定期的に行わせてもらっております。(コロナ中は自粛しております)
「繋がり」の話から少しそれてしまいましたが、最初に就職し学ばせてもらった宝飾店での経験が今に繋がっていることを実感させてもらえた取材であり、記事でした。
迷惑をかけることのほうが多かったにも関わらず学びの経験を与えてくれた芝翫香(宝飾店)さん、代々の繋がり、経験の繋がりに気づかせてくれた日刊県民福井さん、ありがとうございました。